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執筆者の写真Shigehiro Kuraku

2024 イタリア紀行(2)

更新日:2024年12月8日

以前書き綴った内容(「2024 イタリア紀行(1)」)のつづきです。


プラトでの会議が閉会してすぐさま、南西に移動しました。すぐさま、といっても、小ぢんまりした会だけあって、(ほぼ?)全員に別れの挨拶をして、そういった小規模な会の醸すよさを今回も噛みしめつつ会場を後にしました。列車は、ストライキや昨今の大型の工事よる運休などなく、10分くらいの遅れで済みました、途中までは。


もう完全に日が暮れたあと、フォッローニカFollonicaという駅で列車を降り、Massa Marittimaという街にあるCentro Studi Squaliというサメの保全のための研究を目的に設立された施設を訪問しました。ここもまだトスカーナ州です。施設の水族館エリアや博物館エリアは、多数の子供を含めた一般の人々に向けた生物多様性への啓発の役割を果たす一方で、所属する研究者たちは、地中海に限らず世界中の海での野生集団の状況を把握する研究を行っています。


訪問当日は、マダガスカルでのジンベエザメ調査への壮行オリエンテーションの日でした。前日にギリシャでの欧州板鰓類会議から戻ったばかりという多忙な中、代表のPrimo Micarelli博士の寛大な誘いで実現したものです。施設の見学に加えて、マダガスカルへ向かうイタリア各地からの学生さん達に混じり、オリエンテーションの冒頭をイタリア語で聴かせてもらいました、語学のためのメモを取りながら。Micarelli博士とは、ヨーロッパトラザメという慣用名で呼ばれることもあるScyliorhinus stellarisについての興味を含め、共同で進める価値が高そうな研究についてアイデアを交わすことができましたので、今後もさらにやりとりを続けていきます。


Follonicaからの列車でのミラノMilanoへの移動がなかなか大変でした。最初の列車が遅れて乗り換えに間に合わず、予定を変更して乗った次の列車は、ミラノの街の中で到着する駅が異なるという・・・。こういうことがあるので、大きな街では注意が必要です、フィレンツェやジェノバでも。結局、同じミラノでもCentrale駅ではなくPorta Garibaldi駅に到着したために余計な移動が必要になり、次に会う約束をしていたPiero Carninci博士を待たせてしまいました。その途中でなぜか言葉がほとんど通じないアフガニスタン人をCentrale駅へガイドする羽目になったり・・・。Carninci博士とは、欧州のゲノミクス情勢についての話題はもちろん、キャンパスは違えど理研でお世話になった頃のことにも話題が及びました。


個人的なイタリアへの思い入れは別のかたちで、ということにして、紀行文はここまでとします。



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