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執筆者の写真Shigehiro Kuraku

日本発コンソ

「コンソ」と略して書いたのは、「コンソーシアム」のこと。先日、ヒトゲノム完全解読について、出版前の原稿が公表されましたが、取り組んだチームに日本人が一人も入っていない、ということで話題になっているようです。かつてはそれなりの立場を確保し、世界の舞台で役割を果たしていたこの国のプレゼンスはどこへ?と。


当研究室で進めるSqualomixプロジェクトは、私、工樂が立ち上げ、近海の生物相に加え、学術研究に造詣のある水族館からの貴重な協力にも支えられた、日本の立地を生かした日本発のプロジェクトです。先日、その方針等をまとめた、いわゆるPosition paperを公開しました。2021年春の時点での協力者の名前も最後にリストしています。欧州を中心とする複数の国の研究者による協力も得て、ゲノムDNA配列情報の読み取りなど軟骨魚類を対象とした分子データ取得を進めています。


同様のコンソーシアムの代表者の多数が会するオンライン会議が月に一度開かれます。時差の関係で日本では深夜になりますので、参加するのは只事ではありません。毎回参加しているわけではありませんが、生物多様性への向き合い方についての感覚を磨き、ゲノム情報の読み取りや解析手法についての技術を先取するうえで貴重な世界への窓口になっています。



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