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アウトグループどう選ぶ?

  • 執筆者の写真: Shigehiro Kuraku
    Shigehiro Kuraku
  • 5月3日
  • 読了時間: 2分

研究発表を聴いていて、途中で出てくる系統樹について物言いをしたくなるケースがあります。先日ですと、アウトグループ(外群)が非常に遠く(繋がる枝が長く)、配列1本だけ、という系統樹。結論に影響しないならよいか、と思う反面、指摘すべきかなという正義感も抹殺できない。質疑の時間に入り、一番に指摘するものでもないな、と思いつつ、あとは流れに任せて・・・。


分子系統樹推定法の理論的な説明は教科書に載っているのですが、それに用いる配列の選定手順や基準を丁寧に書いた教本は見たことがありません。丁寧でないものであっても、果たしてあったかどうか・・・。現実には、解析の目的に依存して選定する必要があり、一般化しにくい、という背景があるでしょう。それでも、強いていえばこういうことを重視しましょう、という事柄を、アウトグループ選定についてはスライドにしました(下記)。



初めてスライドにしたのは、2023年に沖縄で開催された日本進化学会のシンポジウムで講演の機会をいただいた際だった気がしますが、その後、三島で2024年に開催した研究会「生命科学を支える分子系統学 2024」でお話しした際にもこのスライドを含めていました。このときの講演スライド一式を新たにResearchmap上で公開しましたので、お知らせしておきます。主要テーマは「らしくない」Hox遺伝子について、でしたが、分子系統にどう向き合うべきかという蘊蓄を冒頭に含めていました。




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