• Shigehiro Kuraku

どこで研究するか?

ドイツの大学で教員をしていたときのことです。大学がキャリアアップ講習のようなものを提供していました。強制ではなく、受けたい人が自発的に受ける、そして、学生、ポスドク、教員が混じって受けるような感じのものです。私は、ドイツの教育制度についての内容を受講したほかに、研究者としてのキャリアビルディングのような講習を受けました。後者は、博士号を持った、研究者のメンタリングを本職とする方が講師でした。この手の講習では、欧米式と言ったらよいのか、一方的に話を聴くのではなく、グループワークのような時間が挟み込まれたりします。そこで普段接点のない文系学部の知り合いができることもあり、異国人にとっては、貴重な出会いの場でした。


キャリアビルディングについての講習のさいご、研究者としての自分の夢は?という問いに対し、各自考えて書きボードに貼る、というシーンがありました。貴方ならどう書きますか?


私は、分野を代表するような論文を出す、などと書いたように思います。しかし、他の人たちが書いたものを見て、たしかにそういうことだな、と刺激を受けました。どういうことが書かれていたかというと、「愛する家族とともに・・・研究する」や「自分の好きな場所で・・・研究する」という風なこと。そう、研究の中身のことではなく、どうやって活力を得て打ち込むか、という暮らし全体の視点に立ったものでした。長い目で見ると、間違いなく、持続的に研究に向き合うための条件でしょう。


その「場所」について。私の場合は、これまで、京都、(2か月だけ岡山ののち)神戸、Konstanz、そしてまた神戸、と(頭文字はどれもなぜかK)結果的に深い愛着を感じることになった街で研究に打ち込むことができたように思います。そして、ここからは新たに三島での生活&研究です。ここまでで感じたこの場所の魅力、日を改めて書こうと思います。先にひとつだけ研究寄りの魅力を書いておくと、新幹線の駅からたった20分でアクセスできる研究環境だということです。そういう場所はほかにどのくらいあるのでしょうか?


(このブログ欄で使っている写真は、イベント告知のバナー類は除いて、すべてオリジナルです)

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八目鰻ゲノム

対象が限られますが、興味のある方にとっては重要な情報かと思い、文字にしておきます。 まず漢字で書いてしまいましたが、八目鰻=ヤツメウナギです。余談ですが、ドイツ語では Neunaugen(九つの目!)です。これも余談ですが、絶滅危惧種のニホンウナギなどのウナギ類の仲間ではなく、上下顎からなるアゴを持たない、円口類の仲間です。 ↓ カワヤツメ。過去の共著作 Takio et al., 2007より。